「幸せのメカニズムー実践・幸福学入門」(慶應SDMの講義「システムの科学 と哲学」の一部) 感想

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 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科における前野隆司教授の講義の一部だとのこと。

 幸福の学問というと、某宗教が連想されるが、きちんとした心理学等の学問研究を紹介しています。

 後半の研究の幾つかは、慶応SDMでの研究で判明した内容だそうです。

 時間としては長いが、聞き流していると面白い内容が耳に入ってくるので、なかなか入っていける。

 幸せという誰もが考える内容について、統計の裏づけを持って研究していくというのは、当然ながら興味深い。

 これが無料というのはすごい。是非観てみてください(本も売っているそうです)。

 

まとめ

①長続きする幸せについて

 地位財(社会的地位、勝利、物等個人の進化に関わること)と非地位財(環境、自主性、健康、愛情等個人の生活に関わること)のどちらが長続きし易い幸せかというと、非地位財である。他人との競争ではなく、他人との比較によらない幸せの方が長続きし易い。

②男女の幸せ格差

 アメリカではあまり差はないが、日本では世界的にも格差は大きく女性が幸せ。

③非地位財の心理的要因について

 成長、つながり、楽観、独立(自己判断)の四つの軸がある。

④利他について

 利他的な行為をすると、それだけで幸せになる。

⑤友達について

 友達が多い人ほど幸せになる。幸せな友達がいるほど幸せになる。

⑥幸せな人

 金物地位、健康、環境、心理要因(上記)の四つを全て満たしている人である。

⑦性格と幸せ

 外向性、協調性、勤勉性、情緒安定性、知性の5つについて、幸せと相関がある。

⑧地域と幸せ

 九州と沖縄は幸せ、日本海側は所得の割りに幸せ、北関東は不幸せ、東京は幸せな傾向がある。

⑨幸福学の応用研究

 基礎研究を基にした、製品やサービスの研究をしている。

 

感想

①長続きする幸せについて

 非地位財の方が長続きしやすいというのはなるほどと思った。

 競争的なものは、目標であり、点であるが、環境は面であるということか。

 とはいえ、非地位財を手にいれるにあたっては、地位財を望む場合もあると思う。地位財を否定するものではなく、あくまで、地位財は手段だと考える優先順位の関係が大事なのだと理解した。

②男女の幸せ格差

 日本の女性が幸せな理由としては、女性は所得が低い人は結婚しているし、結婚していない人は所得が高いなど自己実現があり、補完できているが、男性の場合は両方の相関が強いのではないだろうか。孤立して不満のある集団があるのではないか。あくまで例外はあると思うし、ただの感想だが。

③非地位財の心理的要因について

 成長、つながり、楽観、独立(自己判断)の四つの軸があるってのは納得感がある。独立とは、集団に流されない価値観のことだというが、これも納得である。でもこれって、社会的な地位が高い勝者なんかは、勝手に該当しちゃうんじゃないの?っていう元も子もない結果を思ったりする。あくまで手段としては有効に思えてきた。

④利他について

 俺にたまに奢ってくれる課長は幸せなのだろうか。ありがとう課長。俺もいつか幸せになるために奢ろうと思う。

⑤友達について

 友達が多い人ほど幸せになると言われると、友達の少ない俺は考え込んでしまった。友達を多いというより、多く作れる魅力的な人は、確かに幸せに思える。

⑥幸せな人

 金物地位、健康、環境、心理要因(上記)の四つを全て満たしている人である。「全て」というのは納得した。

 幸せというのは不満でない状態だと以前から思っていた。ボトルネックがあると引っ張られやすいのではないか。私の場合は健康がネックになりやすいと思っている。

⑦性格と幸せ

 外向性、協調性、勤勉性、情緒安定性、知性の5つについて、幸せと相関がある。友達が多そうだ。俺は嫉妬した。

⑧地域と幸せ

 九州や日本海外側は、比較的格差が小さいのではないか。北関東は関東と比べてしまうのではないか。関東は格差が大きい地区だ。格差で切り取ると多少はわかりやすいのではないか。

⑨幸福学の応用研究

 製品の研究が紹介されていたが、マクロ的な政策とも相性が良いように思う。幸せでなければならないと押し付けるのは気持ちが悪いが、不幸を取り除く視点は必要だと思う。

 所得が向上し、繋がりが増え、格差が小さく、男性が幸せになりやすい社会になれないかなあと思ったり。また、幸福経営学に期待したり。

 

しかし、こう踏み込んで考えてみると、幸せを管理されたくもないような気もする。

あくまで自己実現の形で、自然と幸せを獲得していける、そんな機会が平等な社会ができたらいいのではないでしょうか。と思いました(感想)。